
はじめに
大切な葬儀を終えても、遺族にはまだ多くの手続きや対応が残っています。
慌ただしい日々の中で「何から始めたらいいのか分からない」と戸惑う方も多いのではないでしょうか。
実際には、事務的な作業も故人を思い出しながら整理していく大切な時間です。本記事では「お葬式後にやるべきこと」を順序立てて解説します。
1. 事務引き継ぎ
葬儀後は、生活に関わる契約や名義変更を整理する必要があります。
- 電気・ガス・水道などの公共料金
- 電話・携帯・インターネット契約
- 郵便物の転送手続き
不要な契約は早めに解約し、必要なものは名義を変更しておくと安心です。
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2. 借り物の返却
病院や介護施設から借りていた車椅子や医療器具、近所や知人からお借りした日用品などは、早めに返却しましょう。小さなことでも「きちんと返す」ことで、後々のトラブル防止になります。
3. 挨拶回り
参列していただいた方や近隣へのお礼は、香典返しとは別に行うことも大切です。
特に、葬儀でご協力いただいた方には直接感謝を伝えると、気持ちの整理にもつながります。
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4. 香典返し
香典返しは、葬儀後の重要な習慣のひとつです。
- 一般的なタイミング:忌明け(四十九日法要)の後
- 金額の目安:いただいた香典の半額程度(半返し)
- 主流の品:カタログギフト、食品、日用品など
最近では、葬儀当日に返礼品を渡す「即日返し」も増えています。地域や家庭の方針に合わせて選びましょう。

5. 故人勤務先の整理
会社員の場合は、勤務先への連絡や退職関連の手続きが必要です。
- 健康保険証の返却
- 最終給与や未払い手当の受け取り
- 退職金の確認
自営業の方は、取引先や顧客への連絡を忘れずに行いましょう。
6. 各種保険金の手続き
生命保険や医療保険に加入していた場合は、保険会社に連絡をして受け取りの手続きをします。
- 必要書類:死亡診断書・保険証券など
- 期限:一般的に3年以内
スムーズに進めるため、早めに保険会社へ相談することをおすすめします。
7. 年金の受給手続き
故人が年金受給者であれば「年金停止の手続き」が必要です。
また、条件を満たす場合は「遺族年金」を受け取れることもあります。
- 年金事務所や市区町村で手続き可能
- 必要書類:年金証書・戸籍謄本・住民票など
早めに窓口へ相談すると安心です。

まとめ
お葬式後には、名義変更や返却、保険や年金など多くの作業が待っています。すべてを一人で抱えるのは大変なので、家族で役割分担し、期限のあるものから優先して取り組むとスムーズです。
一つひとつ整理していくことで、心の区切りにもつながります。
