お葬式後に行う“塩での清め方”とその後の手順

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お葬式は故人との最後のお別れの場であり、参列者にとっても大切な時間です。ただ、長時間の参列や慣れない場所での移動などで心身ともに疲労しやすいのも事実。そこで、帰宅後には正式な手順で体を清め、落ち着いてから必要な手続きを進めていきましょう。


1. 玄関の外で行う「塩で清める正式な方法」

まずは、家の中に入る前に玄関の外で行う「塩での清め方」です。これは、一部の宗派や地域に残る風習で、死は穢れ(けがれ)ではないとする仏教の考え方を重視する場合や、そもそも風習がない地域もあります。したがって、必ずしも全員が行う必要はありませんが、伝統や年配の方への配慮としては覚えておくと安心です。

● 手順

  1. 塩を準備する
    あらかじめ小さな器や紙袋などに塩を入れておきます。
  2. 家の外、玄関の前で行う
    家の中に入る前に、玄関の外で立ち止まります。
  3. 右肩 → 左肩 → 足元の順で振りかける
    • まずは右肩に軽く塩を振りかける
    • 次に左肩へ同様に振りかける
    • 最後に足元(地面)へ塩を落とす
  4. 余分な塩を払い、足元にも軽くまく
    • 衣服についた塩を手ではたいて払い落とし、地面に軽くまきます。
    • 塩をまいた部分を踏まずに家に入るのが理想的です。
  5. 家族全員で行う
    誰かが先に家に入る前に、全員が同じ手順で清めましょう。

以上がよく知られている正式な流れです。ただし、**宗派や地域によっては「不要」**とされるケースも多いので、事前に親族やご近所の方に確認してみるとよいでしょう。


2. 帰宅直後は「手洗い・うがい」で衛生管理

塩で清めたら、まずは家に入ってから手洗い・うがいをすることをおすすめします。葬儀会場には多くの人が集まり、感染症などのリスクもゼロではありません。特に風邪やウイルスが流行している時期なら、できるだけ早めに徹底しましょう。


3. 喪服を整える

長時間着用していた喪服は、ホコリやしわがつきやすいもの。

  • ホコリがついている場合は払い落とす
  • 必要であればクリーニングに出す
  • 靴やカバン、ネクタイなどのフォーマル小物も確認する

普段あまり着る機会がない喪服だからこそ、次の使用に備えて丁寧にメンテナンスしておくと安心です。


4. 香典返しやいただいたものを整理

通夜や葬儀の際に受け取った香典返しの品や、故人に供えるためのお花やお菓子などを持ち帰っている場合があります。これらは、一度自宅で整理をし、家族や親族と内容を共有しておきましょう。

  • 香典返しの品
    • お茶やのり、お菓子などの詰め合わせが多いです。
    • 賞味期限を確認し、早めに分配するか保管場所を決めましょう。
  • いただきもの
    • お花は花瓶に移し替えたり、すぐに枯れないように水替えもこまめに。
    • 必要があればお礼やお返しを検討します。

今後の四十九日法要や満中陰忌(まんちゅういんき)に向けての準備をする際にも、誰から何をいただいたか記録しておくとスムーズです。


5. 必要なら「お供え」の準備をしっかりと

故人と親しかった場合や、喪主・遺族とのご縁が深い場合は、後日お供えをすることがあります。特に四十九日法要や一周忌、三回忌などの節目には、改めて気持ちを伝える機会が生まれます。

● お供えのタイミング

  • 四十九日法要の前後
    故人が仏さまの世界へ旅立つとされる四十九日前後は、多くの方が法要を執り行います。
  • お盆や命日
    地域や宗派によっては、お盆に合わせてお供えを持参したり送ったりすることも。

● お供えの品物

  • お線香やお花
    故人を偲ぶ場で喜ばれやすい定番アイテムです。
  • お菓子や果物
    日持ちするものを選び、受け取る側が困らない量に留めるのがマナー。
  • 地域性のあるもの
    地元の特産品など、故人との思い出がある品物も好まれることがあります。

● のし紙や表書き

  • 仏事用ののし紙
    「御供(おそなえ)」「御供物(おくもつ)」と書く場合が一般的。
  • 黒白や双銀(そうぎん)の結び切り
    仏事用の水引を使用します。

送り先が遠方の場合は、宅配で送ることも増えています。その場合も、一言メッセージカードを添えるなど配慮すると、相手への思いやりが伝わります。


6. 遺族へのお礼を考える

葬儀に参列することで、喪主や遺族の方には何かと気を使わせてしまうものです。特に、遠方からの参列や葬儀全体の取り仕切りでご負担をかけている場合も多いでしょう。そこで、以下のような形で改めてお礼の気持ちを示すと、遺族の方にとって大きな励みになります。

● 電話や手紙、メールなどでの一言

  • 「先日は大変お世話になりました。落ち着かれましたか?」
  • 「何かできることがあれば、お気軽に声をかけてくださいね」

日を改めて連絡するだけでも、気遣いが伝わりやすくなります。

● 弔問やお線香を上げに行く

  • 落ち着いた頃合いを見計らって、ご自宅を訪問することもあります。
  • 遺族が疲れている可能性もあるので、無理に長居しないようにしましょう。

● 何かとサポートできることがあれば申し出る

  • 役所への提出書類や法要準備など、意外と手間や時間がかかることが多々あります。
  • 自分にできる範囲で「困ったことがあればお手伝いします」と伝えておくと喜ばれるでしょう。

「葬儀が終わったらそこでおしまい」ではなく、遺族にとっての喪失感はこれから長く続くものです。気軽に声をかけられる関係であれば、定期的に気遣いの言葉をかけることも大切です。


7. 自分の気持ちを落ち着ける

お葬式は心身ともに疲れやすく、悲しみや寂しさを感じることも多いでしょう。特に親しい間柄だった場合は、日常生活に戻るまでもう少し時間がかかるかもしれません。

  • 無理をせず、好きな音楽を聴く・静かにお茶を飲むなど、自分のペースで心の整理をしましょう。
  • 必要があれば、家族や友人に話を聞いてもらうと、気持ちが軽くなることもあります。

まとめ

お葬式から帰ったら、まずは塩で身体を清める(地域の風習による)手洗い・うがい喪服を整えるという流れでスタート。続けて、香典返しやいただいたものの整理をし、状況に応じてお供えの準備遺族へのお礼を進めるのがおすすめです。
最後に、自分自身の気持ちも大切にし、心身の疲れを癒やす時間を持ちましょう。少しずつ日常に戻りながら、故人を偲ぶ気持ちを大切に過ごせるといいですね。

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