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火葬後、骨がほとんど残らなかった…
「火葬を終えて、遺骨を拾おうとした時、私は言葉を失った。
そこにあるはずの骨が、ほとんど残っていなかったのだ。
通常、火葬を終えた後の遺骨は、しっかりとした形を保っているものだ。しかし、その遺体の遺骨は脆く、触れると崩れてしまい、まるで砂のように火葬台の上に広がっていた。これは一体どういうことなのか?
葬儀社として数え切れないほどの火葬に立ち会ってきたが、このようなケースは非常に稀だった。関係者に話を聞くと、故人は長年覚醒剤を使用していたことが判明した。薬物は生きている間に身体を蝕むだけでなく、死後の遺骨にまで影響を与えるのか――。私はその現実に衝撃を受けた。
薬物の使用が、遺骨の形成にまで悪影響を及ぼすとは、多くの人が想像もしないだろう。薬物が骨密度を低下させ、脆くする影響は知られているが、これほどまでに顕著に現れることに驚きを隠せなかった。
では、「大麻」も同じなのだろうか?
日本では、**「ドラッグ=大麻」**と考える人が多い。しかし、実際には覚醒剤と大麻は全くの別物だ。
特に世界では、**「医療大麻」**が合法化され、苦しむ人々の救済手段として使用されている。
今回は、「ドラッグ=悪」と単純に決めつけるのではなく、日本の現状と大麻に関する誤解について、葬儀社目線で掘り下げていきたい。
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2025年、日本の法改正と「医療大麻」
2024年12月、日本では大麻取締法が改正され、大麻由来の「医薬品」使用が解禁された。
ただし、ここで重要なのは、「医療大麻」といっても、大麻草をそのまま喫煙するわけではないこと。
THCやCBDなどの成分を抽出し、医薬品として管理された形で使用される。
例えば、以下のような医薬品が今後日本でも使われる可能性がある。
- エピディオレックス(Epidiolex):小児てんかんの発作を抑えるCBD製剤。
- サティベックス(Sativex):多発性硬化症の症状緩和に使用されるTHC・CBDスプレー。
📌 ポイント:
- まだ一般的な医療機関で気軽に処方できる状況ではない。
- 違法な大麻の使用は引き続き厳罰対象。
- CBD製品についてもTHC混入の規制が厳しくなり、違法となるケースが増えている。
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日本と世界のズレ:なぜ海外では進んでいるのか?
🌍 世界では、すでに「医療大麻」は広く認められている国が多い。
- 🇺🇸 アメリカ:州ごとに異なるが、30州以上で医療大麻が合法。
- 🇨🇦 カナダ:医療用・嗜好用ともに合法。
- 🇩🇪 ドイツ:医師の処方により医療大麻が使用可能。
- 🇹🇭 タイ:アジアで初めて医療大麻を合法化。
🚧 一方、日本では…
- 「大麻=犯罪」というイメージが強い。
- 麻(ヘンプ)は伝統的な日本文化の一部だったが、大麻取締法によりほぼ消滅。
- 「ドラッグ」とひとまとめにされ、冷静な議論が難しい。
しかし、日本でも「医療用なら必要では?」という声が増え、法改正が進んできた。
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医療大麻による恩恵:救われる人たち
医療大麻が必要な人とは? 以下のような病気や症状に苦しむ人々にとって、医療大麻は大きな助けとなる。
1️⃣ 難治性てんかん(小児てんかん)
- 既存の治療では効果がない子どもたちに、「エピディオレックス」というCBD製剤が有効。
- 発作の頻度を減らし、生活の質を大きく向上させる。
- これにより、親や家族の負担も軽減され、社会的な支援の負担も軽くなる。
2️⃣ がん患者の痛み・抗がん剤の副作用
- THCには鎮痛作用があり、がんの痛みを軽減する効果がある。
- 吐き気を抑え、食欲を回復させる効果も期待できる。
- 特に、末期がんの患者にとっては、生活の質を維持するための重要な手段となる。
3️⃣ 多発性硬化症(MS)
- 筋肉のこわばりや痛みを和らげる。
- 「サティベックス」という大麻由来のスプレー薬が海外では使用されている。
- 症状の進行を遅らせる可能性があるため、患者の自立した生活をサポートできる。
4️⃣ PTSD・うつ症状
- 精神安定作用が期待されている。
- 退役軍人や長期間のストレスを抱える人々に処方されるケースもある。
- 睡眠障害の改善や、不安症状の軽減に役立つことが研究されている。
👥 つまり、医療大麻は「快楽目的」ではなく、病気や症状を和らげるために使われるもの。 「違法ドラッグ」と同列に語られるべきではない。
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THC・CBDに関係ない人も気をつけるべきこと
📌 「私は関係ない」と思っている人も、意図せずTHCが検出される可能性がある。
- 七味唐辛子の麻の実由来のTHC検出の可能性。
- CBDオイルを使っていたら、THCが混入していて陽性反応が出たケース。
- 海外製のCBD食品・ドリンクにはTHCが含まれていることがある。
- 海外旅行での大麻摂取は、日本帰国後でも陽性になる可能性がある(違法)。
⚠️ 「知らなかった」では済まされないケースがあるため、注意が必要。
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まとめ:「使用できる場が広がったが、まだ慎重に」
✅ 2025年、日本では医療用の大麻由来成分(CBD・THC)の使用が一部認められた。 ✅ 海外ではすでに医療大麻は広く活用され、多くの患者が救われている。 ✅ しかし、日本ではまだ大麻=違法ドラッグというイメージが強く、制度整備も十分ではない。 ✅ 今後、医療大麻が正しく活用され、必要な人が適切に使える環境が整うことを願う。
「大麻は悪」ではなく、「どう使うべきか?」を冷静に考えることが、これからの日本に求められる。