葬儀の日にちを決めるとき、「六曜(ろくよう)」を気にする人も多いですよね。特に「赤口(しゃっこう)」は、あまり縁起がよくない日と言われています。そのため、結婚式などのお祝い事では避けられることが多いです。でも、葬儀では赤口の日が選ばれることもあります。今回は、赤口葬式について、その意味やメリット、注意点をわかりやすく説明します。
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目次
- 六曜と赤口の意味
- 赤口に葬式をするメリット
- 友引を避けられる
- 予約が取りやすい
- 六曜を気にしない人も増えている
- 急な葬儀に対応しやすい
- 赤口葬式で気をつけること
- 地域の風習を確認する
- 家族で意見をそろえる
- 時間帯を考慮する
- 参列者の都合を確認する
- 六曜と現代の考え方
- まとめ
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1. 六曜と赤口の意味
六曜は、先勝(せんしょう)、友引(ともびき)、先負(せんぶ)、仏滅(ぶつめつ)、大安(たいあん)、赤口(しゃっこう)の6つがあります。昔から、何をするのに良い日や悪い日を知る目安として使われてきました。
以下が六曜の特徴です。
- 大安(たいあん):とても縁起が良い日。
- 仏滅(ぶつめつ):縁起が悪い日。でも新しいことを始める日と考える人も。
- 友引(ともびき):葬儀では「友を引く」として避けられる日。
- 赤口(しゃっこう):良い時間帯が少なく、ほとんどが縁起の悪い時間とされています。
赤口は「赤」という文字が付くことから、火や血を連想させると言われています。そのため縁起が悪い日として扱われがちですが、実際には時間帯によって吉凶が異なる日でもあります。
また、六曜の考え方自体は中国から伝わったもので、日本では特に冠婚葬祭で重視されるようになりましたが、近年ではその意識も変化してきています。特に若い世代では、六曜そのものを気にしない人も増えてきています。
赤口はその中でも、特に「凶」とされる時間帯が多いため、結婚式やお祝い事では避けられることが多いですが、葬儀の場合には必ずしも不適切とは限りません。この点が赤口葬式の特徴の一つとも言えます。
2. 赤口に葬式をするメリット
「赤口は縁起が悪いのに、葬式の日にちに選ばれることがあるのはなぜ?」と思うかもしれません。実は赤口には、以下のようなメリットがあります。
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友引を避けられる
六曜の中で「友引」は、葬式の日に避けるべき日とされています。「友を引く」という意味があるためです。そのため、友引ではない赤口が日程に選ばれることがあります。これは特に、六曜を気にするご家庭や地域で重要視されるポイントです。
予約が取りやすい
赤口は結婚式などのお祝い事で避けられることが多いので、葬儀会場や火葬場の予約が取りやすい場合があります。特に大安や仏滅の日に予約が集中しがちなため、赤口はスケジュール調整に役立つ日と考えられています。
さらに、火葬場や斎場の稼働状況は地域によって異なりますが、赤口の日を選ぶことで比較的スムーズに手配が進む場合もあります。急な予定変更が必要な際にも助かるケースがあるのです。
六曜を気にしない人も増えている
最近では、六曜をあまり気にしない人も増えています。若い世代を中心に、合理的なスケジュールを優先する傾向が強まっています。そのため、赤口を特に避ける必要はないと考える人も多くなっています。
特に、都市部では六曜を全く考慮せずに葬儀を行う家庭も増えてきています。これにより、赤口の日が選ばれることも自然と多くなる傾向があります。
急な葬儀に対応しやすい
突然の訃報で急遽葬儀を執り行う場合、赤口は他の日と比べて選択肢に入れやすいです。スケジュールの余裕がない中で、柔軟に対応できる点が大きなメリットです。
3. 赤口葬式で気をつけること
赤口の日に葬式をするのは問題ありませんが、以下の点に注意しておきましょう。
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- 地域の風習を確認する
地域によっては六曜を重視するところもあります。家族や親族、参列者と相談しておきましょう。 - 家族で意見をそろえる
家族や親族で意見が違うと、あとで問題になることもあります。事前にしっかり話し合うことが大切です。 - 時間帯を考慮する
赤口は「午前11時頃から午後1時頃まで」が比較的吉とされる時間帯です。この時間を中心に葬儀を計画すると良いかもしれません。 - 参列者の都合を確認する
六曜にこだわりすぎず、参列者のスケジュールや火葬場の予約状況など、現実的な要素も考慮することが大切です。
4. 六曜と現代の考え方
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六曜は昔から日本の文化として大切にされてきました。しかし、今ではスケジュールや実際の都合を優先する人も多いです。六曜にこだわりすぎず、家族の希望や現実的なスケジュールを考えて日程を決めるのが良いでしょう。
また、六曜を重視するかどうかは世代間でも意見が分かれることがあります。年配の方は六曜を大切に思う傾向がありますが、若い世代ではあまり気にしない人も増えています。そのため、家族間で意見のすり合わせをすることが大切です。
さらに、現代の葬儀事情では六曜以外にも考慮すべきポイントがたくさんあります。たとえば、火葬場の空き状況や参列者の都合、式場の設備などです。こうした現実的な要因を優先することで、よりスムーズな葬儀を行うことができます。
六曜にこだわることで計画が複雑になる場合もありますが、家族や関係者との話し合いを通じて柔軟に対応することが大切です。特に、葬儀という限られた時間の中で最善の選択をすることが重要です。
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まとめ
赤口の日に葬式を行うことには、特に問題はありません。むしろ友引を避ける日程として便利なこともあります。ただし、地域や家族の考え方を尊重し、みんなが納得できる形で進めることが大切です。
赤口という六曜の一つを理解しながら、現代的な視点で柔軟に葬儀の日程を考えていきましょう。六曜はあくまで目安の一つです。自分たちにとって最善の選択をすることが、良い葬儀を行うための鍵となります。
家族や親族、参列者の意見を取り入れつつ、赤口の日を含めたスケジュール調整を行うことで、よりスムーズで満足度の高い葬儀を実現できるでしょう。