
はじめに
🔮葬儀の現場では、時に「占い」や「スピリチュアル」を深く信じる喪主・遺族の方に出会うことがあります。
信仰や考え方は自由――しかし、それが周囲に混乱をもたらすほど“強すぎる信念”になってしまうと、葬儀という大切な時間がギクシャクしてしまうことも…。
今回は実体験と、聞いた話の中から実際の葬儀現場で起こった「占いに振り回されたエピソード」を5つご紹介します。
どれも印象的で、「本当にあった話!?」と驚くこと間違いなしです。

エピソード①:六曜にこだわりすぎて火葬が1週間遅れた
🔮故人の姉である喪主(60代女性)は熱心な占い信者。
亡くなった当日が“仏滅”だったため、「この日は絶対に動かしてはダメ」と頑なに病院からの搬送を拒否。
その後も「火葬は仏滅が良い」「通夜は大安じゃなきゃダメ」「出棺時間はこの占星盤の角度を見て決める」など、徹底的にスピリチュアル優先。
結果として、地元の火葬場の空きが合わず、1週間以上自宅安置。
ご遺体の状態や衛生面を気遣うスタッフと、こだわり続ける喪主との間でギリギリの綱引きが続きました。

エピソード②:占い師を司会に抜擢!式が“霊視ショー”に!?
🔮40代女性の喪主は、生前から母と共に通っていた霊能系占い師を信頼。
「母をいちばん理解していたこの先生が、進行をしてくれた方が母も安心できる」と、葬儀司会に占い師を起用。
当日、その“先生”が壇上で突如「◯◯さんが今この場に来てます…皆さんに言いたいことがあるようです」と語り始め、霊視の時間がスタート。
参列者は騒然、親族の中には露骨に嫌な顔をする人も。
式が終わっても「霊視が効きすぎて疲れた」と喪主が言っていたのが印象的でした。

エピソード③:占いで「水場に運ぶな」と言われて山奥での葬儀に
🔮故人の希望は「自宅の近くで家族だけで静かに見送ってほしい」だったにも関わらず、
喪主となった息子が「霊能者に“水場に近づけてはならない”と言われた」とのことで、自宅からも火葬場からも遠く離れた山間部のホールで葬儀を開催。
葬儀に参列した親戚は、雪の中を2時間以上かけて山道を登ることに。
80代の祖母が「もうこれが命取りになるかと思った」と本気でこぼしていました。

エピソード④:水晶玉を持って出棺、車中で浄化の儀式!?
🔮「母はクリスタルヒーリングに救われた人だった」と語る娘さん。
式の最中、祭壇の上に“巨大な水晶玉”を置いていたのですが、出棺の際もその水晶を抱えて霊柩車に同乗。
車中ではスタッフに「静かにしてください。今、浄化の時間です」と声をかけ、
火葬場に到着するまでずっと“水晶と故人の魂の対話”を行っていたそうです。
終始厳かな空気というよりも、どこかスピリチュアルツアーのような雰囲気に…。

エピソード⑤:占いで“お経NG”! 無言の葬儀に…
🔮故人の信仰は真言宗でしたが、喪主である娘が「先生に“お経を唱えると成仏しない”って言われた」と、
お寺への依頼を断固拒否。
仏式で通夜・葬儀の段取りを組んでいたにもかかわらず、急きょ“無言の見送り式”に変更。
坊主抜き、焼香なし、BGMもなしの式場に集まった親族は困惑しながら手を合わせるばかり。
火葬場でも「宗教者は来ません」と言い切る喪主に、スタッフが小声で「ちょっと寂しいですね…」と漏らしていたのが印象的でした。

まとめ:信じるのは自由。でも“バランス”が大事
🔮占いやスピリチュアルな考えは、心の支えになったり、生き方を整えるきっかけにもなる素晴らしいものです。
しかし、葬儀は一人で完結するものではなく、
・親族との調和
・宗教的背景
・施設や火葬場のスケジュール
など、現実的な側面も多く関わってきます。
信じることは否定しません。
でも「周囲と共有しながら、適度な距離感で活用する」ことが、
本当の意味で“良い見送り”に繋がるのではないでしょうか。

✍️追伸:こんなときは「エンディングノート」を!
🔮故人の価値観や「こうしてほしい」という希望が明確に残っていれば、
遺族が占いに頼りすぎる事態も防げるかもしれません。
葬儀のこと、宗教のこと、大切な人に伝えておきましょう。
それはきっと、“迷いのない見送り”への第一歩です。
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