【宗教別】仏式・神式・キリスト教・新宗教【相場まとめ】

葬儀の基礎知識

「宗教や宗派によって、葬儀費用ってどれくらい変わるの?」
現場にいると、必ずと言っていいほど聞かれる質問です。

日本の葬儀は、仏教・神道・キリスト教に加え、新宗教なども含めると実に多様です。
本記事では、よく選ばれる宗教・宗派ごとの特徴と費用の目安を、葬儀の現場目線でコンパクトにまとめました。


1仏式葬儀の費用と特徴

仏教葬の基本

日本の葬儀の多くは仏式です。浄土真宗・曹洞宗・真言宗・日蓮宗など、宗派ごとに

  • 儀式の流れ
  • 読経の時間
  • 戒名(法名・法号)の付け方

が少しずつ違い、その差が「お布施額」にも反映されます。

戒名(法名・法号)とお布施

仏式で大きなポイントになるのが戒名です。

  • 戒名の「位」(○○信士/○○大姉/院号など)
  • 菩提寺との関係(檀家かどうか)
  • 地域の慣習

によって、10万〜50万円前後、場合によってはそれ以上になることもあります。

また、

  • 読経料
  • お車代
  • お膳料(お食事代)

なども含めた「トータル金額」で考える必要があります。

👉 葬儀社の見積もりに「お布施」は入っていないことも多いので、寺院側と直接確認するのが安心です。



2.神式葬儀(神道)の費用と特徴

神道葬のポイント

神道の葬儀では、僧侶の代わりに神職(神主)が祭主を務め、

  • 祝詞奏上
  • 玉串奉奠

などの儀礼が中心になります。

仏式との大きな違いは、

  • 戒名制度がない
  • 僧侶への「戒名料」が発生しない

という点です。

費用の目安

  • 御玉串料(神職への謝礼)
  • 祭具使用料
  • 神社または斎場の使用料

などを合わせて、20万〜50万円程度がひとつの目安です。

👉 「死は穢れ」という考え方があるため、自宅や神社との距離感、どこで祭式を行うかによって費用や段取りが変わることも。
早めに神社・葬儀社へ相談しておくと安心です。



3.キリスト教葬(プロテスタント/カトリック)

プロテスタントの葬儀

  • 儀式:聖書朗読・祈り・賛美歌が中心
  • 故人の呼び方:戒名はなく、本名または洗礼名
  • 費用の目安
    • 牧師への謝礼:5万〜15万円前後
    • 教会使用料:5万〜10万円前後

合計20万〜50万円程度が一般的なゾーンです(葬儀社への支払いは別)。

カトリックの葬儀

  • 儀式:ミサ形式が中心
  • 故人の呼び方:洗礼名
  • 費用の目安
    • 神父への謝礼:10万〜30万円前後
    • 教会使用料:5万〜20万円前後

合計30万〜70万円程度になるケースが多い印象です。

費用面のざっくり比較

  • プロテスタント:シンプルな構成が多く、比較的おさえめ
  • カトリック:ミサや追悼ミサなど、儀式が手厚くなる分、やや高めになりやすい

4.新宗教の葬儀費用の考え方

ここでは代表例としてのみ整理します。

創価学会

  • 僧侶ではなく学会員が導師を務めるケースもある
  • 戒名ではなく「法号」の扱いが多い
  • 戒名料が不要、または抑えられることがある

その分、10万〜30万円前後と比較的抑えめのケースもありますが、
会場費や葬儀社の基本料金は別途かかります。

世界平和統一家庭連合(旧・統一教会)など

  • 独自の献花式・儀礼
  • 式場のグレードや参列規模で大きく変動

30万〜100万円程度と、幅が非常に大きいのが特徴です。
ここは正直、「実際の見積もりを必ず確認してほしい領域」です。

👉 新宗教は教団によってルールや金銭感覚がまったく違います。
個別の費用・内訳は、必ず所属教団・担当者に直接聞くのが安全です。


5. 葬儀費用を抑えるための共通ポイント

1. 事前相談と複数見積もり

同じ宗派・同じ地域でも、葬儀社によって

  • 基本プランの内容
  • 祭壇・お花のグレード
  • 会場使用料・安置料

などが違い、総額が数十万円単位でズレることもあります。

「一社だけで即決」は避けて、
最低2〜3社の見積もり比較をおすすめします。

2. 儀式・オプションの優先順位を決める

  • 仏式:戒名のランク、通夜を行うかどうか、参列者数
  • キリスト教:聖歌隊・オルガン・装飾の有無
  • 神道:神職の人数、祭具、祭壇のグレード

など、「故人らしさに直結する部分」だけ残して、それ以外を削るだけでも費用はかなり変わります。



6.まとめ:宗教・宗派の「違い」を知れば、後悔の少ない選択ができる

宗教・宗派ごとに葬儀の形が違うということは、
同時に**「お金のかかり方」も違う**ということです。

  • 仏式:戒名・菩提寺との関係が大きく影響
  • 神道:戒名料はなく、祭具・御玉串料などがポイント
  • キリスト教:プロテスタント/カトリックで謝礼・教会費用が変わる
  • 新宗教:教団ごとのルールが強く出るため、個別確認が必須

大事なのは、

「とにかく安く」よりも、納得できる費用で、故人らしく送ること

そのためにも、

  • 早めの情報収集
  • 菩提寺や教会、所属団体への事前相談
  • 複数の葬儀社の比較

をしておくと、「バタバタの中で高いプランを勧められて断れなかった…」という後悔を防ぎやすくなります。

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