
火葬を終えて収骨を済ませたあと、自宅に戻るとようやくひと息つけるという方も多いかと思います。
しかしその後、「何をすればいいのかわからない」「もう葬儀社に相談してもいいの?」と不安になる方も少なくありません。
この記事では、収骨後に遺族がやるべきことを分かりやすく整理しながら、それぞれの場面で葬儀社がどこまでサポートしてくれるのか、さらに近年増えている海洋散骨の準備ポイントについても丁寧にご紹介します。

1. ご遺骨の安置
まず最初に行うのが、ご遺骨の安置です。
仏壇があるご家庭であれば、仏壇の前に白木位牌と一緒に安置します。
仏壇がない場合は、清潔な棚や台の上に白布を敷き、そこに骨壺を安置するのが一般的です。
骨壺は桐箱に入ったままで問題ありません。
お花やお線香、お水(またはお茶)を供えて、静かに手を合わせる時間を持つことで、気持ちも少し落ち着くはずです。
葬儀社によっては、ご遺骨の安置場所についてアドバイスをしてくれたり、仏具の貸出、後飾り祭壇の設置・撤去まで対応してくれるところもあります。
「どうやって飾ればいいか分からない」という方は、遠慮なく相談してみましょう。
2. 初七日・四十九日などの法要の準備
最近では、葬儀当日に「繰り上げ初七日」として初七日の法要を一緒に済ませてしまうケースも多くなっていますが、後日あらためて行う場合には、法要の準備が必要です。
準備すべきこととしては、
- 法要を行う場所(自宅・寺院・会館など)
- 僧侶の手配
- 参列者の人数と料理の手配
- 白木位牌や後飾り壇の片づけ時期
などが挙げられます。
葬儀社の中には、僧侶を紹介してくれたり、法要専用の会場や仕出し料理の手配まで一貫して対応してくれるところもあります。
また、法要案内の文面や案内状の印刷もお願いできるので、「どこまでやってくれるのか?」を事前に確認しておくと安心です。

3. お礼や挨拶まわり
葬儀の際にお手伝いや参列をしてくださった方々への感謝の気持ちは、後日しっかりと伝えたいものです。
電話や手紙で「ありがとうございました」と伝えることはもちろん、遠方から来てくれた方には改めてお礼状を送ることもおすすめです。
最近では、お礼状の文例やテンプレートを提供してくれる葬儀社もありますし、中には印刷や宛名書き、封入まで代行してくれるオプションもあります。
時間や気力がないときこそ、こういったサービスを活用してみましょう。

4. 香典返しの準備
香典返しには、「即返し」と「後返し」の2種類があります。
葬儀当日に返礼品をお渡しした場合でも、高額なお香典をいただいた方には、後日改めて香典返しをする「後返し」が必要になることもあります。
香典返しの一般的な流れとしては、
- 香典帳を確認してリストを作成
- 予算や返礼品の内容を決定
- 挨拶状やのし紙の準備
- 発送のタイミング(四十九日前後が目安)を決める
という手順になります。
葬儀社では、香典帳から返礼対象者をリスト化してくれたり、予算に応じたカタログや返礼品の提案、のしや挨拶状の印刷、発送まで一貫して対応してくれることがあります。
こうしたサポートを受けることで、ミスなく丁寧な対応ができるため、忙しい方や高齢のご家族にもおすすめです。
5. 海洋散骨や樹木葬を予定している場合は?

最近では、「自然に還るかたちで眠りたい」という想いから、お墓を持たない新しい供養の形を選ぶ方が増えています。
代表的なのが【海洋散骨】と【樹木葬】です。
どちらもお墓の購入や管理が不要なケースが多く、費用面・精神面の負担が軽くなることから、特に都市部や後継者がいない家庭を中心に支持されています。
■ 海洋散骨とは?
海洋散骨は、遺骨を粉末状(粉骨)にして海へまく供養方法です。
「自然に還る」「自由で開かれた葬送」として近年注目されており、遺言や生前希望として選ぶ方も増えています。
ただし、火葬後すぐに行うのは一般的ではありません。
理由としては:
- 法律上、遺骨の原形を保ったままの散骨はNG(粉骨処理が必要)
- 散骨には天候・海域の手配・業者との日程調整が必要
- 遺族の心の整理や同意が必要
そのため、多くのご家庭では、四十九日や一周忌の節目にあわせて実施する傾向があります。
■ 樹木葬とは?

樹木葬は、墓石の代わりに樹木をシンボルとした墓地に埋葬する方法です。
自然の中に眠るというイメージがあり、「お墓はいらないけど、どこかに安らかに眠りたい」という希望に応える形で広まっています。
樹木葬の特徴:
- 一般的なお墓に比べて費用が抑えられる
- 維持費や管理の手間が少ない
- 宗教・宗派を問わないケースが多い
- 永代供養がセットになっているプランも多い
自然志向の方や、子どもに墓守の負担をかけたくない方にはぴったりの選択肢です。

■ 海洋散骨と樹木葬、どう選ぶ?
どちらも「自然に還る供養」という共通点はありますが、それぞれに合う人・合わない人がいます。
比較項目 | 海洋散骨 | 樹木葬 |
---|---|---|
場所 | 海上 | 森や霊園 |
管理者 | 基本なし | 霊園側が管理 |
お参り | 海に向かって手を合わせる | 墓地に参拝できる |
手元供養との併用 | 多い | 少なめ |
供養方法 | 散骨で自然に還る | 樹木と共に眠る |
合う人 | 自由志向・自然派 | お参りを残したい人 |
■ 葬儀社がサポートしてくれること
信頼できる葬儀社では、海洋散骨や樹木葬に関する相談も受け付けてくれます。
具体的には、
- 散骨業者・霊園の紹介
- 粉骨サービスや散骨日程の調整
- 樹木葬の見学手配や資料請求
- 手元供養(ミニ骨壺・メモリアルグッズ)の提案
など、専門業者との橋渡しも行ってくれます。
「どちらにするか迷っている」「費用を比較したい」という段階でも気軽に相談してみてください。

あわせて検討したい:手元供養
どちらの方法を選んだとしても、「一部だけを手元に残して供養したい」という方も多くいらっしゃいます。
最近では、小さな骨壺やペンダントタイプ、ガラス製のモニュメントなど、手元供養用のアイテムも多様化しています。
散骨や樹木葬を選ぶ際も、こうした「手元に残す供養」との併用を考えることで、より柔軟で心に寄り添うかたちの供養が可能になります。
ご希望があれば、この記事の後半に続くような形で「手元供養のアイテム紹介」や「費用比較記事」なども追加できます。
そのまま続きとして書き出すこともできますので、お気軽にお声がけください!
6. 葬儀社の「その後」のサポートとは?
「葬儀が終わったら、葬儀社との関係も終わり」と思っていませんか?
実は、葬儀後こそ葬儀社の“対応力”が問われる場面が多くあります。
多くの葬儀社では、以下のようなアフターサポートを行っています:
- ご遺骨の安置や祭壇の撤去
- 法要・納骨・香典返しの準備
- 散骨や納骨堂、お墓に関する相談
- 健康保険・年金・相続などの手続き案内
- 遺族のグリーフケア(心のケア)
「どこまでサポートしてもらえるのか?」を事前に確認しておけば、いざという時に安心して任せることができます。

まとめ|「火葬のあとの数日」が、遺族にとって一番大切な時間
収骨を終えて帰宅したあと、少し気が抜けてしまうのは当然です。
でも、そこで一度立ち止まり、故人と向き合いながらやるべきことを一つずつ丁寧に進めることが、結果的に心の整理につながっていきます。
そして、香典返しや法要、散骨など――
やるべきことが山ほどあるように見えても、実際には葬儀社がしっかりと寄り添ってくれるので安心してください。
とくに、海洋散骨など新しい供養の形を選ぶ場合は、計画的に進めることが重要です。
生前からの話し合い、または収骨後にしっかりと準備することで、遺族も故人も満足のいく供養ができるはずです。
「葬儀が終わってからこそ、良い葬儀社かどうかが分かる」
そんな視点で、今後の供養のかたちを考えてみてはいかがでしょうか。

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