🩷葬式に出るから ”可愛い髪型 ” ~故人を偲ぶ場にふさわしい上品なおしゃれ🩷~

オシャレ

葬儀は、故人との最後のお別れをする厳粛な場です。参列する側としては、服装や身だしなみを整え、故人を敬う気持ちを表すことが求められます。その中でも特に注目されるのが、女性のヘアスタイルやヘアアクセサリー。服装はもちろんのこと、髪型ひとつで印象が大きく変わるため、どのようにまとめ、どんなアイテムを使うかを悩む方も多いのではないでしょうか。ここでは、美容師としての経験をもとに、葬儀にふさわしいヘアスタイルとヘアアクセサリーの選び方、そしてスタイリングのコツを詳しく解説します。


1. 葬儀における髪型の基本マナー

葬儀の場では、過度な装飾や華美な演出は控えるのが基本です。これは服装だけでなく、髪型にも同じことが言えます。遺族や参列者が故人に想いを捧げる場であるため、自分が目立つ格好を避け、あくまで落ち着いた印象であることが求められます。具体的には、以下の点を意識しましょう。

  1. 清潔感:髪がボサボサだったり、寝ぐせが残っている状態は避けましょう。どんなに服装が整っていても、髪が乱れているだけでだらしない印象になってしまいます。
  2. 落ち着いたトーン:過度な明るい髪色や派手なメッシュは控えめに。もしもヘアカラーが明るすぎる場合は、できるだけダークトーンに近づけるなど、調整できると理想的です。
  3. 抑えめのアレンジ:カールや巻き髪を大きくアレンジしすぎると、華美な印象になりがちです。必要最小限のアレンジにとどめ、まとめる位置も高すぎないよう注意しましょう。
  4. 派手すぎないスタイリング剤:ツヤツヤに見えるジェルや、グリースを使いすぎるとカジュアルな印象になりやすいです。マットな仕上がりや、自然な艶感を意識して仕上げると上品に見えます。

これらのポイントを踏まえたうえで、髪型をどのようにセットしていくかが大切です。葬儀の場はシンプル・落ち着きが基本なので、過度に凝ったスタイルではなく、どこか”きちんと感”がある上品なまとめ髪を意識してみてください。


2. 髪の長さ別おすすめスタイル

葬儀においては、髪の長さに応じたシンプルなスタイルが求められます。ここでは、ショート、ボブ、ミディアム、ロングの長さ別におすすめのまとめ方を紹介します。

2-1. ショートヘア

ショートヘアはアレンジの幅が限られる反面、きちんとした印象を出しやすいのが利点です。ただし、襟足やサイドがハネたり、トップにボリュームが出過ぎたりするとカジュアルになりがちなので、全体のフォルムを整える意識を持ちましょう。

  • ナチュラルストレート仕上げ:ストレートアイロンやドライヤーを使って、ボリュームを抑え気味に。サイドを耳にかけることで顔まわりがスッキリ見えます。
  • トップを抑える:トップにボリュームがあるショートはおしゃれですが、葬儀という場では少し抑えめに。ワックスをほんの少量だけ使い、軽く押さえる程度に仕上げると上品です。
  • 前髪がある場合:前髪が目にかかったり、頻繁に直さなければならないような状態は避けたいところ。自然にサイドへ流すか、まとめピンで固定するなどして、式中に気を取られないようにしておきましょう。

2-2. ボブヘア

ボブは女性らしく、かつ落ち着いた印象を与えやすい人気の長さです。しかし、長さによってははねやすいこともあるため、スタイリングが大切になります。

  • 内巻きブロー:ブラシやドライヤーを使って内巻きに仕上げると、まとまりがよく落ち着いた雰囲気に。ふわっとさせすぎず、収まりの良さを意識しましょう。
  • 耳にかけてピン留め:片側だけを耳にかけて、シンプルな黒ピンで留めると顔まわりがスッキリ。喪服とのバランスが取りやすく、上品に見えます。
  • ハーフアップ:ボブの長さによってはハーフアップも可能です。トップをくるりんぱなどで軽くまとめ、毛先を外に広がらないように仕上げると清潔感があります。

2-3. ミディアムヘア

肩につくかつかないかの長さがミディアム。アレンジの幅が広いぶん、やりすぎると派手になりやすい長さでもあります。

  • 低めのポニーテール:高い位置で結ぶと若々しい印象になる反面、カジュアルに見えがち。襟足付近でまとめると落ち着いた雰囲気に仕上がります。結び目に黒いゴムや黒シュシュを使い、ゴムが目立たないようにするのがおすすめです。
  • シンプルな編み込みアレンジ:編み込みは凝りすぎると華やかになりすぎるので、サイドだけ編むなどワンポイントに留めると程よい上品さを演出できます。
  • ハーフアップ+毛先のまとめ:ハーフアップにするとき、毛先を軽く内巻きにする程度であれば派手になりません。全体的にボリュームを出しすぎないように注意しましょう。

2-4. ロングヘア

ロングヘアは華やかなイメージがありますが、葬儀の場では控えめにまとめることが重要です。その分、しっかりとセットしておくと一気に大人っぽく上品になります。

  • 低めシニヨン(お団子):お団子を高い位置で作ると華美になりすぎる場合があります。耳の高さより少し下、あるいは襟足付近でまとめるとフォーマル感がアップ。
  • 三つ編みまとめ:シンプルな三つ編みを作ってから、それをさらにまとめると、短時間で落ち着いた印象に。ヘアアクセサリーはシンプルな黒バレッタやゴムがおすすめです。
  • ストレートダウン+耳元まとめ:ロングヘアを下ろす場合は、表面のうねりをアイロンなどで整え、耳元をピン留めして顔まわりをスッキリさせるときちんと感が出ます。

3. ヘアアクセサリー選びのポイント

葬儀の場では、ヘアアクセサリーはできるだけシンプルで控えめなものを選ぶ必要があります。装飾が派手だと、どうしても目立ってしまい、故人を偲ぶ場から気持ちが逸れてしまう可能性があります。以下のポイントを押さえて選びましょう。

  1. 色は黒やダークカラーが基本:黒や濃紺、ダークブラウンなど、目立ちにくい色味が望ましいです。光沢のないマットな素材を選ぶと落ち着いた印象になります。
  2. 小ぶりでシンプルなデザイン:大ぶりのリボンやフリルが目立つもの、キラキラしたビジューが付いたものは避けましょう。アクセントとして使う場合でも、主張しすぎない小さめのものに留めるとよいでしょう。
  3. 華美な飾りはNG:特に、大粒のパールやラインストーンが目立つものは避けたいところです。パールピンも淡水パールや模造パールでもOKですが、小さいサイズを選び、あくまで控えめに。
  4. 機能性を兼ね備えたもの:髪をまとめる際に使うゴムやバレッタは、機能性が大切です。きちんとホールドできるか、式中に外れてしまわないかもチェックしておきましょう。

4. ヘアセットをするときの注意点

ヘアセットが崩れてしまうと、式の最中にしょっちゅう髪を直すことになり、落ち着きがない印象を与えてしまいます。以下の点に気を配りながらセットを仕上げましょう。

  • 事前にヘアケアを整えておく:髪が傷んでいたり乾燥していると、思うようにまとまりづらくなります。葬儀の前日までにトリートメントなどで保湿し、当日も洗いっぱなしではなくブローで形を整えることが大切です。
  • スタイリング剤の使い方:ワックスやスプレーを使いすぎると髪がバリバリになって不自然な印象になったり、逆にツヤが出すぎてカジュアルに見えることも。適量を手のひらに伸ばしてから全体になじませ、足りなければ少しずつ追加しましょう。
  • ホールド力のあるピンやゴムを選ぶ:せっかくまとめても、ゴムがゆるかったり、ピンが髪に合っていなかったりすると崩れやすくなります。多少きつめに留めるくらいでも、数時間の葬儀を乗り切るには適切です。
  • 鏡で全方位をチェック:正面だけでなく、左右や後ろからの見え方も確認しましょう。特に、後頭部の髪が割れて地肌が見えていないか、ハネが出ていないかなどは意外と見落としがちです。

5. 美容師が考える“見られ方”の重要性

元美容師として、葬儀などのフォーマルな場でのヘアスタイルは、その人の第一印象を左右する大きな要素だと考えています。また、現在葬儀屋として働いている立場から見ても、会場に入ってきた瞬間の参列者の身だしなみはどうしても目につきます。特に女性の場合、髪型ひとつでぐっと華やかにも、または落ち着きのある雰囲気にもなるからです。

ヘアスタイルがきちんと整えられている方は、それだけで礼儀正しく、故人を敬う気持ちが伝わりやすい印象を受けます。逆に、髪が乱れていたり、明るすぎるヘアカラーや派手なアクセサリーを付けていると、「この場にあまりふさわしくないかもしれない」という印象を与えてしまうことも。故人を送り出す大切な場だからこそ、髪型選びはしっかりとしたいものです。


6. ヘアスタイルで気をつけたいQ&A

ここでは、葬儀のヘアスタイルに関するよくある疑問をまとめてみました。

Q1. 明るい髪色だとやはり浮いてしまいますか?

A. やはり明るすぎる髪色は、葬儀の雰囲気にそぐわないケースが多いです。ただし、近年は社会全体でヘアカラーの多様化が進んでおり、一概にNGというわけでもありません。可能であればトーンを落とすか、根元部分を暗くするなどの方法で少しでも落ち着かせるのがおすすめです。

Q2. シニヨンが苦手でうまくまとめられません。どうしたらいい?

A. シニヨンが難しいと感じる場合は、まずポニーテールで結んでから毛束をねじり、ピンで固定する方法を試してみてください。毛先をまとめるだけで意外とフォーマルな印象になります。慣れていない人は、当日いきなりアレンジするのではなく、事前に何度か練習しておきましょう。

Q3. パールのヘアアクセサリーはOK?

A. パールは基本的にフォーマルな場所で使われることが多い素材ですが、葬儀に関しては目立たない程度の小さなものであれば問題ないとされています。大粒のものや、キラキラと輝く装飾が多いものは避けるのが無難です。

Q4. スプレーを使うときの注意点は?

A. キープ力を高めたいからといって、大量に吹きかけると白い粉が浮いたり、髪が固まりすぎたりすることがあります。少し離した位置から全体に薄く吹きかけ、必要に応じて追加する方法が失敗しにくいです。

Q5. ポニーテールだけでは地味になりすぎる気がします…

A. ポニーテールでも、結び目に黒いリボンやシュシュを添えると控えめなオシャレ感を出せます。また、ほんの少しだけトップをくるりんぱしてからまとめたり、サイドの毛束だけ編み込みを加えるなど、ごく小さなアレンジであれば華美になりすぎずに個性を出せるはずです。


7. まとめ

葬儀は故人の人生を振り返り、別れを惜しむ大切な時間です。参列者としては、故人や遺族に敬意を払い、身だしなみを整えることが求められます。特に女性のヘアスタイルは、印象を左右する大きな要素。過度に派手なアレンジや明るい髪色は控えつつ、自分に似合うスタイルでさりげない上品さを演出しましょう。

  • ショートやボブヘアの場合、耳にかけたり軽くピンで留めるだけでも雰囲気が変わります。
  • ミディアムやロングヘアの場合、低めのポニーテールやシニヨン、ハーフアップで落ち着きを出すのがおすすめ。
  • ヘアアクセサリーは黒やダークカラーで小ぶりなものを選び、華美な装飾は避けましょう。
  • スタイリング剤やピン、ゴムは適量・適切な種類を選び、式中に崩れないように注意が必要です。

葬儀屋の現場から見ても、美容師の目線から見ても、きちんと整ったヘアスタイルは「礼儀正しさ」や「敬意」を体現しやすい部分でもあります。逆に、髪が乱れていたり派手すぎたりすると、それだけで故人やご遺族に対して失礼な印象を与えてしまうかもしれません。いつも以上に細やかに気を配り、せっかくの気持ちが相手にしっかり伝わるような身だしなみを心がけましょう。

葬儀という場を通じて、大切な方を想う気持ちを表す一つの手段として、ぜひヘアスタイルやヘアアクセサリーにも注目してみてくださいね。華やかさを抑えつつも上品で女性らしいスタイルを身にまとい、心から故人を送り出すお手伝いができれば幸いです。

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