はじめに
「火葬式は9.8万円です」と案内されたのに、終わってみれば請求額は30万円──。 葬儀の場でこうした声を聞くことは、実は少なくありません。
喪主にとって、もっとも冷静さが失われるタイミングは「ご臨終直後」です。 しかも、病院や施設からはすぐに搬送を求められ、数十分以内に「どの葬儀社にするか」を決めなければならない状況になることも。
そんな極限の状況で、「後悔しない判断」なんてできるわけがない── そう思ったあなたにこそ、知ってほしい“たった3つのセリフ”があります。
このブログでは、
- なぜ葬儀で“ぼったくり”が起きるのか
- 喪主がすぐに使える3つのセリフ
- それを言うことで何が防げるのか を、実際の葬儀現場での経験をもとにご紹介します。
葬儀派遣の現場で思うこと〜見下される立場から見えてくるもの〜
第1章:「ぼったくり葬儀」はこうして起こる
「詐欺」ではないけれど、心の準備も知識もない喪主にとって、 “高額になってしまった”“あとで知った”という事態は意外と多いのです。
よくあるパターン
- 安いパックプランで呼び込まれるが、実際には含まれていない項目が多い
- 例:ドライアイス、搬送費、火葬料金、骨壷、式場使用料など
- 「今すぐ決めてください」と急かされて、比較する時間を与えられない
- 見積書が曖昧で、契約時に細かい内訳の説明がない
- 「それは別料金です」と後出しで費用が加算される
一見まともな葬儀社に見えても、“弱った遺族”に対して営業トークで押してくる例はあります。
第2章:時間がないとき、喪主が言うべき3つのセリフ
葬儀社の選定から契約までは、精神的にも時間的にも余裕がありません。 そんな中でも、自分を守るために使える“たった3つの言葉”があります。
セリフ1:「搬送と安置だけお願いできますか?」
🔹 これで契約の即決を回避できます。 🔹 一度落ち着いて、他の家族と相談したり、他社とも比較する時間を作れます。
葬儀一式を決めるのではなく、まず「遺体を安全に安置する」ことが目的であれば、 最低限の対応だけ依頼しても問題ありません。
もしこの提案を嫌がる葬儀社であれば、それは避けたほうが無難です。
セリフ2:「総額と追加の有無だけ教えてください」
🔹 「火葬式9.8万円」などの表記は要注意。 🔹 その金額に、何が含まれていて、何が別料金なのかを明確にさせることが重要です。
「その金額で何ができて、あと何が発生する可能性があるか」を聞くだけで、 担当者の対応力・誠実さもわかります。
この一言があるだけで、後々の「そんなの聞いてない!」を防げます。
セリフ3:「説明された内容で進めていいか、確認させてください(録音OK)」
🔹 日本では“自分が当事者であれば録音は合法”です。 🔹 あらかじめこのセリフを言っておくことで、録音することが相手へのプレッシャーにもなります。
「口頭で済ませようとしていた担当者の態度が急に丁寧になった」というのは、 現場でよくある話です。
「すみません、家族にも伝えたいので、いまの説明を録音させてください」 これだけで、相手の誠実度が変わります。
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第3章:なぜこの3つのセリフが“効く”のか
1. 「契約を急がせる営業」に対してブレーキになる
→ 喪主は「即決してくれそう」と見られやすいため、「冷静な一言」が大きな武器に。
2. 「曖昧な説明」ができなくなる
→ 総額や追加費用を質問するだけで、説明の質が変わる。
3. 「録音」が入るだけで、相手が慎重になる
→ 遺族とのトラブルを避けたい葬儀社にとって、録音は“行動を律する圧力”になる。
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第4章:さらに安心できる+αの言動
時間が許すなら、以下の言葉も強い味方になります。
✅「書面で見積書と流れをください」
→ 口頭で済まされると後から揉めます。紙かメールで残してもらうことが大切。
✅「いったん家族と確認してから返事します」
→ 本当に良心的な葬儀社なら、それで断られることはありません。
まとめ:たった一言で、自分と家族を守れる
🔹「搬送と安置だけお願いできますか?」 🔹「総額と追加の有無だけ教えてください」 🔹「説明された内容で進めていいか、確認させてください(録音OK)」
喪主になった直後は、思考がまとまらず、業者の言いなりになりがちです。 だからこそ、「たった一言」があなたを守ってくれます。
このブログを読んだあなたが、もしその場に立ったとき、 ほんの少しでも冷静さを取り戻し、「ちゃんと聞く」「記録を残す」ことで、 後悔のないお別れができることを願っています。