初盆(新盆)とは?準備・マナー・失敗例まで|初めてでも安心の完全ガイド

仏事・法要


初盆(新盆)とは?

初盆(新盆)とは、故人が亡くなってから初めて迎えるお盆のことを指します。一般的なお盆よりも手厚く供養を行うのが特徴で、遺族にとってはとても大切な節目となります。なお、地域によっては”しょぼん”や”あらぼん”と呼ばれることもあります。

初盆とお盆の違い

通常のお盆は毎年行う供養ですが、初盆は一度きり。特に白提灯を飾るなど、特別なしきたりが加わります。初盆は亡くなった翌年ではなく、四十九日が過ぎていればその年に行うことが多いです。

初盆を迎える時期

新暦では7月13日〜16日、旧暦では8月13日〜16日に行うのが一般的です。ただし、地域によって異なるため、地元の慣習を確認しておきましょう。


初盆の流れとやること

案内状・日程調整

親戚や関係者に早めに案内状を出します。形式は略式でも問題ありませんが、日付・時間・場所・服装の指定などは明記しましょう。

仏壇・提灯の準備

初盆では白提灯を飾るのが特徴です。通常のお盆よりも手厚く準備を行い、仏壇も掃除してお供え物を整えます。

僧侶の手配とお布施

菩提寺がある場合は、法要の日時を早めに伝えて予約します。お布施の金額は地域や寺院によって異なりますが、目安としては3万円〜5万円程度です。

返礼品や食事の用意

香典返しとして返礼品を用意します。簡易包装の菓子やタオルが多く選ばれます。また、法要後の会食を行う場合は人数の把握と事前予約が必要です。

当日の流れ

僧侶による読経 → 焼香 → 施主の挨拶 → 会食(任意)という順で進みます。法要中は故人の写真を前にお供え物や花を供え、静かに手を合わせましょう。


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服装・香典・マナーのポイント

施主・家族の服装

喪服が基本ですが、平服指定の場合は黒や紺などの控えめな色の服装で参列します。派手な装飾やアクセサリーは避けましょう。

参列者の香典相場

相場は3,000円〜10,000円程度。表書きは「御仏前」または「御供」と書きます。宗派によっては「御霊前」とする場合もあるので注意が必要です。

お供え・供物の選び方

菓子、果物、線香などが定番です。個包装されているものや日持ちするものを選び、熨斗(のし)紙は「御供」と書くのが一般的です。

言葉遣い

「成仏」「冥福を祈る」などの仏教用語を使うと良いですが、カジュアルすぎる表現や不謹慎なジョークは厳禁です。


よくある失敗例とその対策

招待客が多すぎて収拾がつかない

案内の範囲が曖昧だと、予想以上の人数が集まり準備が間に合わない事態に。事前に「親族のみで執り行います」など明確に伝えましょう。

提灯や供物が足りない

地域や宗派で求められる準備が異なり、当日になって「これがない」と焦るケースも。事前にリストアップして確認を怠らないように。

僧侶が来ない!?

忙しい時期のため、早めに予約しておくことが肝心。日時・場所を文書で共有し、前日確認も忘れずに。

香典返しが用意できていない

辞退していても持参されるケースは多いです。予備を数個用意しておくと安心です。

感情が溢れて進行できない

施主が感極まって言葉が出ないことも。挨拶文を用意しておき、代読者を決めておくとスムーズに進行できます。


宗派・地域ごとの違い

宗派ごとの作法

浄土真宗では「御仏前」が基本、日蓮宗では木魚を使わないなど、細かな違いがあります。菩提寺に事前確認するのが安心です。

地域による風習

東北では盆棚(精霊棚)をしっかり飾る傾向があり、九州では親戚が多数集まり盛大に行うケースも。都市部では家族葬的に簡素化される傾向もあります。

都会と田舎の違い

都市部:家族中心・簡略化、田舎:地域全体で参加・風習重視。自身の立場と地域性を踏まえて判断を。


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初盆のあとにやること

片付けと供養

白提灯や盆飾りを片付け、精霊送りを行います。提灯は寺に納めるか自宅でお焚き上げします。

僧侶へのお礼

お布施とは別に「御車代」や「御膳料」を渡した場合、お礼の手紙や挨拶も忘れずに。

感謝の気持ちを伝える

参列者へのお礼をメールや手紙で送ると、丁寧な印象を与えられます。次回の法事に繋がる信頼関係にも。


まとめ|初盆は「準備」と「心」の供養

初盆は一度きりの大切な供養の場。仏教的な意味だけでなく、遺族としての心の節目にもなります。段取りやマナーをしっかり確認し、故人を思い出しながら丁寧に迎えることで、きっと心に残る時間となるでしょう。


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