
はじめに|「檀家になる」とお金がかかる…は本当?
お墓や法事、葬儀の場面で「そろそろウチも檀家にならないと…」と考える方も多いでしょう。
でも同時に気になるのが「費用面」。
実際、檀家になることで毎年の会費や法要費、お布施など、見えない出費が積み重なっていきます。
そこで今回は、
- 檀家になるとどのような費用が発生するのか
- どんな方法で費用を抑えられるのか
- 最後に実際いくらくらいかかるのか
をわかりやすく解説していきます。

✅檀家になると発生する主な費用とは?
● 入檀料(初期費用)
寺院により異なりますが、0〜10万円程度。不要なところもあります。
● 護持会費(年会費)
お寺の維持費用として毎年5,000〜30,000円前後かかります。
● 法要ごとのお布施
- 年忌法要、彼岸、盆など:1回3万〜10万円程度
- 塔婆料:1本3,000〜5,000円
● 墓地使用料・墓石費
- 永代使用料:30万〜200万円
- 墓石:50万〜150万円前後
💡費用を抑える7つの方法
① 寺院を比較してから檀家になる
お寺ごとに年会費や法要の習慣が大きく違います。
3〜4件まわって、対応や説明の丁寧さ、費用感を比較することが重要です。
② 護持会費や寄付の内容を確認する
「強制ではない寄付」や「役員会参加」が必要か、事前に確認。
必要最低限の関わりで済ませたいと伝えることも可能です。
③ 法事を自宅や外部会館で行う
お寺の本堂を借りると施設使用料が必要な場合も。
自宅や会館を選べば、数万円以上の節約になります。
④ 塔婆供養は必要最低限に
毎年全親戚分を立てる習慣は、家族の分だけに限定しましょう。
⑤ 戒名のランクを上げない
戒名には「信士・居士・院号」などのランクがあり、
ランクが上がると費用も大きく跳ね上がります。
希望しなければ、5万円〜10万円程度で済むこともあります。
⑥ 永代供養を生前契約する
子どもがいない・後継者がいない場合、生前に永代供養を契約すれば、
割引があるケースもあります。
お墓の管理や供養も不要になるため、長期的なコストも削減できます。
⑦ 檀家をやめる(離檀)という選択肢もある
「お墓を引っ越す」「納骨堂に変える」など、檀家をやめる人も増えています。
ただし「離檀料」が必要な場合があるので、穏やかな話し合いが大切です。

🔍宗派によって費用は違うの?
基本的には寺院ごとの方針が強く影響しますが、宗派による傾向もあります。
宗派 | 傾向 |
---|---|
曹洞宗 | 塔婆供養が多く、費用がかさむ傾向あり |
浄土宗 | 檀家制度が強め。お布施の基準は寺による |
浄土真宗 | 戒名なし(法名)。塔婆供養もなし。費用は比較的少なめ |
日蓮宗 | 戒名・塔婆の費用が高めな傾向。信仰熱心な寺が多い |
真言宗 | 密教的な法要多く、丁寧だが費用も高めの場合あり |
檀家と墓檀家の違いとは?お寺との関係性・費用・注意点までわかりやすく解説
💰実際いくらかかるの?【例:10年間での想定費用】
以下に、檀家になってから10年間のモデルケースを紹介します。
費用項目 | 内容 | 合計 |
---|---|---|
入檀料 | 初回のみ | 5万円 |
護持会費 | 年1万円 × 10年 | 10万円 |
年忌法要・彼岸・塔婆など | 年2回 × 平均3万円 × 10年 | 60万円 |
墓地使用料 | 一括 | 80万円(地方)〜150万円(都市部) |
墓石費用 | 一括 | 約100万円 |
合計 | 255万〜325万円程度 |
※法要の回数や墓の場所により大きく変動します。
✍️まとめ|大切なのは「信頼できるお寺」との関係
檀家制度は、単なる「お金の話」ではなく、お寺と家族との信頼関係に基づくものです。
けれど、生活の負担になるようでは本末転倒。
今は「柔軟な付き合い方」を受け入れる寺院も増えています。
遠慮せずに相談し、自分たちに合ったスタイルでの付き合いを考えてみましょう。
