葬儀後の片付けをしていると、
「保険に入っていた気がするけれど、肝心の証券が見つからない」
という相談は本当に多いです。
しかし安心してください。
生命保険は、証券がなくても契約の有無を調べる方法がいくつもあります。
ここでは、その中でも確実性の高い 4つのステップ を、順を追ってわかりやすく整理しました。

■ ステップ1:生命保険協会「契約照会制度」を利用する(最も確実)
まず最初に検討したいのが、生命保険協会が行っている
**「契約照会制度」**です。
これは、
「どの保険会社に加入していたのか」
を一括で調べてくれるサービスで、証券番号がなくても照会できます。
- 利用料は1件3,000円
- 死亡後の照会も可能
- 結果は郵送で届く
- 情報がなくても“横断的に”検索できる
年末は依頼が増えるため、
気になる人はできるだけ早めに手続きしておくと安心です。
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■ ステップ2:心当たりのある保険会社へ直接問い合わせる
次に、加入していそうな保険会社へ直接連絡する方法です。
保険会社は、
- 氏名
- 生年月日
- 現住所・旧住所
- 電話番号
といった基本情報がわかれば、契約情報を調べてくれます。
とくに、以下は加入率が高いので優先的に確認するとスムーズです。
- 日本生命・第一生命・明治安田生命
- アフラック
- かんぽ生命
- JA共済
- 県民共済・都民共済
- 勤務先を通した団体保険(損保系のことも)
終身保険や共済など、
家族が知らないまま長期間継続していた保険も多いのが実情です。

■ ステップ3:銀行口座の入出金履歴を確認する(最も“痕跡”が残る)
意外と盲点なのが、銀行口座の引き落とし履歴です。
生命保険はほとんどが口座振替のため、
通帳に保険会社の名前や略称が残っていることが非常に多いです。
たとえば通帳に、
- ニッセイ
- メイサ
- ダイイチ
- カンポ
- ○○共済
- アフラック
などの表記があれば、ほぼ確実に何らかの保険に加入しています。
特に親世代では、
少額の保険を複数契約していたケースが多く、
通帳を見直すだけで複数の保険が判明することも。

■ ステップ4:職場の「団体保険」は総務部に記録が残っている
会社員だった場合は、
勤務先の団体保険に加入していた可能性があります。
- 団体定期保険
- 福利厚生サービスを通じた保険
- 企業独自の補償制度
本人がよくわかっていないまま加入している例も多いため、
直近の勤務先の総務部に問い合わせることで契約が判明することがあります。
とくに退職直前まで働いていた人は要チェック。
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■ まとめ:証券がなくても4ステップで契約はほとんど判明する
「協会 → 保険会社 → 銀行 → 職場」
この順番で調べていけば、
ほとんどの生命保険契約は見つかります。
保険金の請求には 時効3年 があります。
年末の書類整理で保険の存在に気づいた場合は、
早めに動き出すことで後悔を防ぐことができます。

