ロシアVSウクライナ戦争の埋葬と葬儀――弔われない死の現実

社会と死生観

ロシア・ウクライナ戦争で起きていること

ロシア・ウクライナ戦争では、開戦以降、約98万〜144万人規模の死傷者が出ているとする推計もあります。
その中には、前線で命を落とした兵士だけでなく、空爆や砲撃に巻き込まれた多くの民間人も含まれています。

これほど多くの命が失われているにもかかわらず、その一人ひとりが葬儀という形で弔われているわけではありません。
戦争は「死」を生み出しますが、「送る時間」を同時に奪っていきます。


戦死者の埋葬方法──現代戦争の現実

結論から言えば、戦場に、私たちが想像するような葬式はほとんど存在しません。

前線では安全確保が最優先され、遺体の回収すら困難な状況が続きます。
そのため多くの場合、遺体は仮埋葬という形で一時的に土に埋められます。

棺は使われず、宗教的な儀式も簡略化、あるいは省略されます。
名前が分からないまま埋葬されるケースも少なくありません。
そこにあるのは弔いというより、次の戦闘へ進むための処理に近い行為です。


他の戦争でも同じだったのか

これはロシア・ウクライナ戦争に限った話ではありません。

第二次世界大戦では、戦死者の多くが戦場近くで簡易的に埋葬されました。
正式な葬儀が行われることはほとんどなく、多くの弔いは戦後になってから行われています。

第一次世界大戦では、塹壕戦による大量死の結果、集団墓地が各地に作られました。
この戦争で生まれた「無名戦士の墓」は、個人として葬儀ができなかった死の象徴です。

時代が違っても、「戦場に葬式はない」という現実は変わりません。


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日本で最も多くの犠牲者を出した戦争──太平洋戦争

日本にとって最も多くの命が失われた戦争が、
太平洋戦争です。

この戦争では、軍人・民間人を合わせて300万人以上が亡くなったとされています。
しかし、その多くは葬儀という形で弔われることはありませんでした。

南方戦線や島嶼部では、遺体を回収できず、その場で簡易的に埋められる、
あるいは埋葬すらできないケースが多発しました。
硫黄島や沖縄戦では、洞窟や壕の中で亡くなった兵士や住民が、そのまま集団的に埋められた記録も残っています。

日本本土でも状況は同じです。
空襲による大量死により、遺体の判別ができず、名前の分からないまま火葬・埋葬された人も少なくありませんでした。
個人の葬儀を行う余裕はなく、「とにかく処理する」ことが優先されたのです。

多くの弔いは、戦後になってから初めて行われました。
そして現在も、海外には未収集の遺骨が数多く残されています。


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戦争の凄惨さとは何か

戦争の凄惨さは、爆発や流血だけではありません。
人が、人として送られないこと――それ自体が、深い暴力です。

葬儀とは、本来、
亡くなった事実を受け止め、名前を呼び、別れを告げるための時間です。
戦争はその時間を奪い、死を「数」として扱います。


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まとめ──戦争のない世界を願って

私たちは普段、亡くなった人を前に静かに手を合わせることができます。
それは当たり前のようでいて、実は非常に壊れやすい平和の上に成り立った行為です。

ロシア・ウクライナ戦争で起きている埋葬の現実は、
過去の戦争、そして日本自身の戦争体験と地続きです。

一人ひとりが、きちんと弔われる社会であるために。
「葬式ができる日常」を失わないためにも、
戦争の撲滅を願わずにはいられません。




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