家族が亡くなったあと、まず最初に考えるのは葬儀のことです。
葬儀の準備、親族への連絡、役所の手続きなど、やることは山ほどあります。
そして葬儀が終わり、少し落ち着いた頃にこんな疑問が出てくることがあります。
- 葬儀費用を払ったら相続放棄できないのでは?
- 親の借金が後から見つかったらどうなる?
- 相続放棄はいつまでできる?
実はこの質問、葬儀の現場でもよく聞かれます。
葬儀が終わったあとに借金が発覚するケースは、決して珍しいものではありません。
今回は、葬儀費用と相続放棄の関係、そして実際に起きる相続トラブルについて解説します。
葬儀のあとに借金が発覚するケースは意外と多い
葬儀が終わったあと、多くの遺族が行うのが遺品整理です。
その中で、次のようなものが見つかることがあります。
- 消費者金融のカード
- クレジットカードの明細
- 借入契約書
- 保証人契約書
また、葬儀が終わった後に郵便物が届き、そこで初めて借金を知るケースもあります。
たとえば
- カードローンの請求書
- クレジットカードの支払い通知
- 保証会社からの通知
こうした手紙が届いて、家族が初めて借金を知るのです。
葬儀の現場でも、「実は借金があったらしい」という話は決して珍しいものではありません。
実際に多い相続トラブル

亡くなったあとに発覚する借金には、いくつかよくあるパターンがあります。
親のカードローン
最近多いのがカードローンです。
家族に内緒で借入をしているケースもあり、亡くなったあとに明細で発覚することがあります。
リボ払い
クレジットカードのリボ払いも要注意です。
本人は少額の支払いを続けているつもりでも、実際には残高が大きくなっていることがあります。
個人事業の借入
自営業をしていた場合、事業資金の借入が残っていることもあります。
連帯保証人
特に注意が必要なのが連帯保証人です。
友人や知人の借金の保証人になっていた場合、借りた本人が返済できなければ保証人に請求が来ます。
そして保証人が亡くなった場合、その責任が相続人に及ぶ可能性があります。
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葬儀費用を払うと相続放棄できない?
ここでよく聞かれるのが次の疑問です。
「葬儀費用を払ったら相続放棄できないのでは?」
結論から言うと、
葬儀費用を払っただけで相続が成立するとは限りません。
葬儀費用は、社会通念上必要な支出と考えられているためです。
つまり、常識的な範囲で葬儀費用を負担すること自体は、相続を認めたことにはならないとされるケースが多いです。
ただし、注意点もあります。
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相続放棄できなくなる可能性がある行動
相続放棄を考えている場合、次の行動には注意が必要です。
借金を返済する
亡くなった人の借金を相続人が返済すると、
「相続を認めた」と判断される可能性があります。
遺産を使う
預金を使うなど、遺産を自由に使う行為も問題になることがあります。
家や車を売る
不動産や車を処分することも、相続の意思があると判断される可能性があります。
こうした行為は法律上
単純承認
と呼ばれます。
単純承認になると、相続放棄ができなくなる可能性があります。
相続放棄とは?期限と手続き
相続放棄とは、
財産も借金もすべて相続しないという手続き
です。
相続放棄をする場合、家庭裁判所で手続きを行います。
そして重要なのが期限です。
相続放棄は
相続を知ってから3ヶ月以内
に手続きをする必要があります。
この期間を過ぎると、相続したとみなされる可能性があります。
また、書類の準備や手続きの判断が難しい場合もあります。
そのため、借金や保証人の可能性がある場合は、早めに専門家へ相談する人も少なくありません。
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葬儀現場から見る相続トラブル
葬儀の仕事をしていると、遺族からこんな相談を受けることがあります。
「葬儀が終わったあと、借金があるかもしれないと分かったんです。」
葬儀の準備や手続きで忙しい中、相続の問題まで考える余裕がないという人も多いです。
しかし、相続には期限があります。
特に借金がある可能性がある場合は、早めに状況を確認しておくことが大切です。
まとめ
葬儀のあとに借金が発覚するケースは、決して珍しいものではありません。
今回のポイントをまとめると、
- 借金も相続対象になる
- 葬儀費用を払っただけでは相続とは限らない
- 遺産を使うなどの行為は注意が必要
- 相続放棄には3ヶ月の期限がある
葬儀や相続は、短い期間で多くの判断を求められることがあります。
もし借金や保証人などの問題がある場合は、早めに専門家へ相談することも一つの方法です。

